『あこや』真珠は、背後に深い山々をひかえたリアス式海岸の地形を有する静かな海で生み出されます。日本三大生産地である、三重県の伊勢志摩、愛媛県の宇和島、長崎県の九十九島や壱岐・対馬は、いずれもそのような恵まれた自然を有する地域です。
降雨によって、深い山々から浸み出した栄養分が、この穏やかな海に溶け出し、餌となるプランクトンを作り出すという大自然の生態系の中で、あこや真珠は作られています。
この恵まれた海こそが、清楚で独特の干渉色を放つ魅力的な真珠を作り出す源であり、真珠が『海の宝石』といわれる由縁です。
わたしたちは、このような自然の中で、日々あこや貝と接しながら、美しい真珠を作りたいという気持ちで頑張っています。
とはいっても、70年を超える長い経験があっても、満足のいく美しい真珠はそう簡単には作れるものではありません。
毎年違う「気象」や「海況」と真摯に向き合いながら、あこや貝の声に耳を傾け、自然の恵みに感謝しつつ、今後とも美しい真珠作りを目標に頑張っていきます。